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鼓動

かげろう ゆららうつうつうらら 風がつきぬけなぶられて 破れた心臓 ふきだす血潮 気焔 虫のかたちでたちのぼる どくどくどくどくどくどくどく ながれだす時間 透明なそらに心音 ひとりおどる 灯ることばのうらはらに 燃やし尽くして手を振って さようなら …

祝祭の日

空 燃え落ち 地平 燠火かがやく 花 舞い 肉塊 風になる 散る 熱陽炎のあわいから 羽音の行方耳にして 夕闇のなか 来る。 天地の間 全てのものは捧げもの 星々は落ちる 瞬くあいだに そのまえに (逃げろ)

河骨

形あるものの向こう側 葉脈の淡い隙間から 夏の鎌首 持ち上がる 朽ちゆく花を頬張って 水底の星 まます深く 滴る 打ち壊す 生い茂ってゆく 時の貪欲 呼応する水面 粒立ち さわめく 多くの陰影 骨身を晒し やがて次の花灯す 粘りつく闇が息を吐く 午後の光の…

うねうねうねうねう うつつだし うつろうくうのねくいちらかす ひょうりひょうひょうこだまして ずりずりずりずりりかけまわる ぶるりぶるぶるいるいるいるる おそれおののくるりのいろ 時が連なり 硬化する 僅かな起伏 繰り返し 軸が傾き 反り返る 外皮めり…

化石の森

すべてが終わった凪の朝 いきものの骨の粉でできた街 水のさだめに寄り添って 姿脱ぎ捨て解れゆく 水陽炎 ゆらめいて 薄明り 奈落を満たす 山はもう 歌うこともない いさかいの星座 波にきらめき眠りつく あぶくのはじける子守唄 大きな円を描く 銀をこうこ…

Another Noah

ただ 風は立ち いのち震える 水面に咲く ただ 風が止む 煌めきが朽ち 微笑残し さだめ たゆたう ただ ただ ただ 腐りゆく瞳は見上げる ただ 静寂を 半透明の帳の中 水底から夢を見る いつまでも いつまでも ただ ただ ただ ただ 幾度となく繰り返される 水の…

Out of the Blue

炸裂する宙の蕾 星の墓標を抉じ開けて 花弁飛び散る 夜空を満たし 星座の増殖 もう一度 紅 埋め尽くす 凍てついた 過去 現在 未来さえ 新月を起点に 地上の花をも呼応して 天地の間 降り注ぐ葉脈の旋律 稲妻穿つ 誘い出された水脈の疾走 垂直に立ち昇る 光の…

虚焦点

佇む いつも 側にいる みな 気づいている 気配を みな 気にしない 意味を みな 疎んでいる 存在を みな 忌み嫌う それを 迂回して生まれる 渦 世界が回りだす いつか 颯となって去ってゆく その時まで ひっそりと イジイジと コソコソと 何も愛さず ただ 此…

plant

月影の下 青白く微光する 量産品のいのち 敷き詰められて横たわる 工場規格の大気 地表を覆う 惨劇の残響 痛み 柔らかい喉笛から汁液したたる 数多くの細胞 夢見て溶けゆく 真昼の空を 浸み込んでゆく 迷路の中を 還ってゆけるのだろうか 陽の輪転に 受け止…

書くにあたってのレシピというか備忘録的ななんちゃら

★以下、ホントに個人的なコトしか書いていません。 何も面白いコト書いてませんし、興味のない方には退屈なだけですし、第一、意味わかりません。 なのでスルーしてくださいね。 年明けから約三か月、詩、と言うと少々憚れるモノを40本ほど書きました。 で、…

サガ

目の内側から這い出した 形のない影 外気に向かって触手を延ばす 肉 取り戻そうと 激しくなる内部の混乱 解き放とうと いつ果てるともなく 黒い濁流 かろうじて皮膚だけ生きている 耐えられない 空の芯から染み出す悪臭 陰気な鋭さ渦を巻き 黒く固まってゆく…

努々鬱々

ザラザラザラ 宙も消え 半透明の眠りの中 蠢きだす ゼリー状の繭 破る ぞ そろそろそろずずずりり 泡の孔から這い出す街 陰気な賑わい讃えながら 死んだ瞳が見つめてる その彼方には貴方には 懐かしい明日 輝かしく 煌々と響き渡るガラス器の破片 省略された…

十三夜

彼方から 轟音 空を悲しく軋ませて 地平の端の切れ目から 腐り溶けて堕ちて行く いっそすべて無に帰して 花びらは舞う 誰も歌わない 鎮魂詩に乗り 観客のいない 夜空を舞台に 最後のひとひら そっと還ってゆく 月光の差し伸べる手 すべてを摘み取って 仄かな…

振り返る と なにかが立ち去った気配 別れの言葉 交わす握手 熱い抱擁 記憶にないシーン 古いモノクロ映画のよう とぎれとぎれに 伝染する停滞 静止が集まる場所 月面のよう 暗転の調べ 発作的になにか叩く音 耐え続ける隠された部分 未熟なやわらかさ湛え …

刹那に刻む 淪の連なり 空の襞 引き寄せて 光芒の雫 遥かにとどめ 笑いさざめく 影のはた 追う まどろみの中 発芽の疾走 夢みるように いつか透きとおる あめのしらせ 宿し

マニマニ

こどうをまねて おわりがおわる たゆたう みなも ゆるゆる ゆらら ひみつかくして こっそりと もとにかえって かえってもどる くびきのひだのきれめから いったきりからきたりたり はじまるはじめてはじめから

一週間のうた

一日目 光りあれ ひかりはほのお おおきなほのお くるったてもと すべてははいに くるいはくろい ちじくにおよび 二日目 くらいちじくの われめから あめつちのあいだ わかれだす すきまにふきだす くろいうみ 三日目 つみつくろおう いととあさ くるったて…

Heathen Earth

ぽとり。 世界が いま 落ちた 居並ぶ影の残像引き連れ 強酸性の大気の中 沈む 砂の塔を起点に ゆっくりと 弧を描いて 中空の眼球 ぶよぶよぶよ欠けてゆく 滴る泪 釘になる 地に降り注ぐ 残されたものの頭上へと やがていつか慈雨となり 眩くおく吹く風の帰し…

訪問者

春がくる 人々の望みと その絶大な信用をかさに着て 薄情な面持ちと袖ない仕草はあいかわらず 冬の間に死んでいった草 埋もれたまま黴てゆく虫 そんなものはとおかまいなしに そしらぬ顔で春がやってくる きっと誰も気にしない 去年の春と今年の春 いつも毎…

閉じた唇

途切れた声 朝霧に濡れ横たわる 燃え上がる饒舌な香り 心臓のように脈打つ紅 極小の闇 纏わりつかせ 肌理をそろえて沸きあがる やがて 祝福の光に射抜かれ それは肥沃な時間のかけら 思い 散らし 蒸発し まだ息づいている 舌を伸ばして弄っている 朝露の光を…

匂い

さようなら 木漏れ日のむこう ひくくつぶやく さようなら 輝く夕日の光輪のきわ たえまなく とめどなく さようなら さようなら 雨のしずくの万華鏡 降り注ぐ 届かない言葉 あとから あとから 無限にとおのく きらめきのなか それでもいつか 光 地に落ち河に…

食いちぎられる午後の日差 声あげ 裂かれ 恍惚と 堪え切れない月の貪欲 昇る前から触手を延ばし 涎垂らして凝視する テーブルマナーは暴虐に 噴き出したのは空の色 韓紅に首くくるとは 血潮は流れ流れ行く 水平線まで届くとき 月を捕らえて離さない 共食いの…

内部の襞 捲れ上げ 水脈の傷 曝しながら 佇む それは形なす沈黙 じっとり うっとり 霧に沈む大気のなか 計り知れない恕の澱宿し 黒々と微笑み湛えて 時折聞こえる 小さき者たちの祈り 恋々と 切々と 風に乗って ちりじりに 裁判記録の書記官たち 削除してゆ…

約束の地へ

敏感な均衡 生の直方体 浮力を失い海中へ 空は固く縫い合わされて 打ち捨てられた住人たち 互いの会話を禁じられ 熱に浮かされ散らばってゆく 見苦しい弁解 複雑な匂いを放つ すべての思い 無に帰して 疲弊した住人たち 空気は胃にすり替わり 命運さえも腐食…

カメラ

瞳の奥の赤の舌 血管涙腺張り巡らせ 円錐形で揺れている 飢えた角度の静止の姿勢 逆さに吊られて外の肌理 溢れることなくふき曝す 攪拌された夜の画布 ケモノの食欲 音もなし ただ 故なく 冷たく 砕く 食いつくす 全てが朽ち逝く祭りの朝 蘇るもの在り 時の…

はじまりのはな

むかしむかしのそのまたむかし おそらもだいちもひともねこ とろとろとけあいひとつになって どろどろどろんとどどどろろ うっとりたゆたうとわのうみ はながいちりんさきました はなはまわりをてらしだし どろどろどろろにかたちをあたえ ちいさないのちの…

忘却

原形質の群れ よるの卵 汐が引くよにカラカラ廻る 螺旋を描き這いのぼり 氷柱のかたちで垂れ下がる 棘を宿した半熟の色 ねっとりうっとり捧げられ 沈んだ星の言祝ぐ夜明け 弔う歩幅 行き方知れず

こどもの時間

落とし物を見つけたよ ころころころがる目ん玉ひとつ 横断歩道の真ん中で ぽつんと ぽかんと 所在なげ きっとこどもの落とし物 ころころころころころがりながら ぐるりぐるるる見渡して なんだかとっても不思議そう なぜって みんな 落とし物 気付きもしない…

気泡

むりむりなりなりあわたてて あわいあわいのあわてていまわ むりをしょうちのあわゆくば いずるいずれのののののぞみ みみみみみずからみずしらず いなずまいずるままのしらべ べからずずるずるずるいずる るいるいるるるのしかばねるるる 否!否!否!否! …

海彼岸

わすれものを引き取りに参りました と 確かに貴方様の元にあるはずのものでございます 声 難渋しておりました 思い出したのです 貴方にお貸ししたのを 返しておくれよ お前を 砂 へばりつく 参りましょう 笑う 水晶の船 浮かべて 高波 全て 元の木阿弥 曙 仄…

誕生

またひとつ 滴り落ちる 夜の傷口から 虚空掻き分け 血に染まる 全てに抗い 穢しながら 今度こそはと 許されようと 無益の形 露わに成さんと それは 誰も望まぬ 詮方のない それでも ぼとんぼととんぼととととととととととととととんとん 繰り返す 何度でも …

刹那

光の襞 交錯する 幾重にも 陰影刻み 累々と 滅滅と 泡の弾ける 永劫の間 問 時に護られ

訪れ

シャリシャリシャリ 光 降り注ぐ 語り掛ける 懐かしい未来 未聞の過去 全てのものに あまりに 眩く 淡く 儚く 人知れず それでも 「雪 降りましたね」 嬉しそうに 困ったように 口々に 時が止まる ちいさな 花

萌し

雪崩打って 匂い 花びらから剥がれ落る 広がり 層となる 形なす真空 見知らぬ記憶のよう 足に絡んで 離れない と 遠雷 kokohorewanwan 轟く

しるし

きづけばずっしりうでのなか いったいいいつからついたのか ぐっしょりぐっすりぐずぐずと あおくおありでおはします くるころくろくもわれめから とろとろとろんとしずくたれ おおいおったかとがのかて あおぎあえぎおありまで あるききづけばかげぼうし ワ…

梅は咲いたか散りぬるを 花ゃ 夜な夜な風次第 香ゃ 現身三際散々 草葉の陰からI'll be back うぃと朝まで吐きもどし 花も地虫も歌えや踊れ ミミズだって オケラだって アメンボだって 浅き夢をば はぁ みやしゃんせ みやしゃんせ

No man's land

あの角ドアノブ昇ると見える 耳を劈く冷たく痛く 言いたい喉笛溝江のジビエ 罪積むつみれがつまびらか 無下の人減幻化の原価 無量の無理解蒸し返し 無体の遺体の横たわる 幻夜の原野の眼科では 只今 Desert食べ放題

季節は夜変わってゆく

ダルマサンガ コロンダ 視界の死角 響 土に 還る 花の音 纏わりつく 蝉の音 実りの音 足早に ミンナミンナ ソバ二イルヨ てのひらの 温 動いているのは ただ 月

帰還

「 が、帰ってくるよ」 皆が一斉に呟きだした 「 が、帰ってくるよ」 耳の中 目の中 心臓の中 肺の中 腸の中 「 が、帰ってくるよ」 皮膚の襞 尻の襞 粘膜の襞 襞の襞 それは 希望 絶望 熱狂 諦観 快楽 災厄 食い 永らう 潜み 増殖す 深淵 「 が、帰ってくる…

弔い火落ちる 見とりの浜 なにか 寄り来る 太古のきわ シャリシャリシャリシャリ音をたて シャリの数だけ殺と生 満ちる 朽ちる 朽ち満ち満ち朽ち満ち朽ち満ち朽ち その刹那 無量のエーテル溢れかえ ミナサンサヨナラマタアシタ

邂逅

春の仕組みの裏側で 時の岸辺の此岸の野 ぽ ともる うかぶ ぽん ふたつ ぽふ みっつ ぼ さざめき にじむ 逝く河し穢し にぎわしく やがてすべて 後になり

こだま

と 終る 気配 と 記憶 と にた世界 歩く まええ と 動く 音 匂い 面影のよう と 息 花が咲き逝く

へんげ

すぅ と 白がくぅすべる 薄闇したがえ ふぅ と 白はう 冬の触感 ぬ と 白 擬態する 白 へばりつく 兆し孕んで

言語発生論

トコロは店の所在さえ 定かではない 打ち捨てられた古道具屋 その一角の片隅に 忘れさられたパンドラの甕 しがないぬか漬け造りの壺として 細々その日の口ぬらす 降り積もった忘却と ぬかの匂いに疲れ果て おもむろに語りだすさま あはれなり われこそは 憎…

産声

奥闇奥底 奥ノ奥 赤ノ踊り手 出で出で出出出る ちろちろちろおぬるぬろり 纏わり濡らし ながい舌 虚空孕ませ 火ノ子あげ 夜空弄り ぐりいぐり 黒に染まった奥ノ底燠ノ奥底其処此処其処処 颯の波頭 屹立し 疾風切っ先 火ノ子裂く 轟きわたる阿鼻叫喚 無音ノ暗…

招待状

こっちにおいでよ かげが まっかなこのはにこえかけた きせつはずれのこのはのこ もう いくところ ないんだろ なに、すぐそこ ほら、あしもと そう、ちのそこさ かげが いう どうするかって? かぁんたんさ あめにくちはてとろけてゆけ ちかにあるのは くち…

Winter Moon

ひとの世ひと夜の 独眼の夢 月下春宵のまぼろし されど ただ 花を待つ

Fish Song

ちいさな歌が聴こえます 磯場の澱み 海の欠片から 幾万の輝く魚影 幾千万もの大波と 永劫を奏でる 満天の星々にも呼応して 恋々と 懐かしく。 ちいさな歌が途絶えます けれど 剥がれて落ちた鱗の銀 螺旋を描く ちいさなちいさな星雲を

ヨルノケモノ

ヨルノケモノが通過する イジイジ ゴソゴソ ゴ そそそそそそそ ヨルノケモノが這い回る ひかるものをさがして 枯れ折れた 長い触手ですべてを穢しながら それでも いつか 陽光に溶け入る日を 虚ろな瞳に宿しながら ヨルノケモノがまたぎ越す それは決しても…

溶ける花

あ ぽと。 また ぽとん。 くものくちのくういから ぼとぼとりぼてり ぼととととととと いまのいまわと とうとるり 白肌どるり ゆめごこち のうりをのぞく よるの傷 みかづきいろに したたたる